重力

pso20161208_012456_095.jpg

概要

物質の動きにくさを数値化した慣性質量と、一般相対性理論的な重力場を数値化した重力質量とは、全く別の定義でありながら同一の値を取り、この経験則を等価原理という。ヒッグスボソンやグラビトン等の素粒子によって、重力場曲率が時間変動により波動として光速で伝播する現象を重力といい、重力加速度を 1.0 G = 9.80665 m/s2 と定義する。元々は我々の母星の緯度45度の海面上で物体を自由落下させた時の値を標準重力としたのが由来であるが、惑星質量による万有引力と惑星自転による遠心力の複合的な作用によって定義される為、観測地点によって局地的な重力変動が起きうる。相転移宇宙に所属する地球においてもオラクル文明人たる我々の母星と全く同じ1.0G環境を持っているというのは偶然ではなく、アカシックレコードによって位相が重なる文明同士が引き合っている為に起きる為であり、奇跡ではなく必然という言うべきである。

また、全ての生命は 1.0G 環境下に適応して生まれる訳であり、全ての運動を司る重力という要素に縛られ、我々は生活する。惑星外環境の適応基準の第一項目は重力環境について定義がある。例えば地球の衛星の月においての重力加速度は 1.622 m/s2 と地球の約6分の1 となり、1.0G生命にとってはやっかいな環境となる。環境による重力変化のみならず運動による重力変化についても適応方法は様々になされるのである。

航空機における高加速マニューバでは、最大では数秒で9~9.5Gの加速がかかり、パイロットの体重が70kgとするのなら、体全体には700kg弱の重量がかかる事となる。血液の循環に異常が起きる為に脳への酸素供給が途絶えることで一過性脳虚血になり、視野を失ったり気絶する場合がある。G-LOC (Loss Of Consciousness by G-force:高加速による意識喪失) を防ぐ為に、対Gスーツ (体躯を圧迫することで脳への血流低下を緩和するパイロットスーツ) を使い、10G程度であれば数分間の意識持続が可能とされている。立体起動ではない車両による加減速でも、300km/h全力走行状態からアクセスオフをするだけで1Gの減速Gを生じる事になるし、F1ドライバーは3.0Gを超える回転性加速度の中で複雑な操作を行う。しかしこれは訓練された人間における例であり、一般人であれば6Gを超える加速度には耐えらない。

2028年の地球文明では重力制御技術は確立していないと一般的には思われているが、エーテルによる重力制御によって月面上でも 1.0G 環境を再現できる。さらにオラクル文明においてはフォトンによる重力制御が一般化されておりこれを元に体内における加速度制御を実現することでフォトンアーツという技術にまで発展させている。


pso20161229_221750_058.jpg

フォトンによる重力制御

フォトンは、ヒッグス粒子の影響を受けるエレクトロンやクォークとは異なり、グルーオンと同様に重力干渉を受けない素粒子である。また、超時空性質を持ち、重力による高次元時空の曲がりを量子化し物理的に時流を操作可能である。重力とはすなわち加速度であり、加速度とは単位時間あたりの運動量の変化率であり、この単位時間を操ることで重力を制御する。完全時間停止を行う技術はアークスにはまだ存在しない。惑星ナベリウスへダークファルスを時空凍結した技術も10年程度の限定的なものであったし、【深淵なる闇】の時間環封印も【仮面】によるフォトン特異点の力によるものである。しかし時間同期密度の濃淡を作り出すことで主観時間を制御することは脳クロックの変更のみで容易に行えるし、先の説明の通り単位時間そのものを変更してしまえば思考加速ではなく慣性そのものを制御できうるのである。

アークスの環境適応技術では0G空間に基礎1G環境を作りつつ、10~20G程度の高加速運動を基礎1G環境のそれとして活動できるようにする。【深淵なる闇】戦闘で使われる重力フロート設備ではフェルミオンスタビライザーが内蔵され、アークスのフォトン特質に共鳴する形で1.0Gを提供できる。「下」という方向は三半規管によって定義されるがこれは視覚の補正が強い。フォトンアーツによる慣性制御(重力制御)では、使役者の体幹を鍛える必要は無い。運動の状態再現により均一なパフォーマンスを提供でき、精神感応によってイメージシンクロナイズがなされる。運動そのものの制御のみならず、それによって得られる力場の生成もブーストできるが、強いフォトン力場は使役者のフォトン感応へのフィードバックも激しく、「フォトン酔い」を起こさせる。一般人による軽いフォトン酔いならばソルアトマイザー等の戦術級医薬品によって回復もするが、アークスのそれはフォトン循環器系異常につながりフォトン暴走にもしくは消失の危機がある。D因子免疫染色マーカに反応が起こり、異所性ACTH生産D侵食を受け、神経汚染を起こす。フォトンアーツのレベル解放が厳密に制限される所以である。重力制御技術の戦闘応用も使役者の特質を鍛える事が重要であるのだ。

pso20161010_180752_025.jpg

エーテルによる重力制御

マザークラスタによるエーテル重力制御は、フォトンによる重力制御の下位互換である。時空制御によるものではなく、フェルミオンが同時にひとつの場所を占めることができないと言うパウリの排他原理を応用した斥力による重力補正効果である。時間も質量も影響を受けないため慣性は同じである。よって1G以上に上位補正を行うと純粋に筋力不足によって行動不能となる。だが1/6G環境下で1G相当の活動をする分には問題がない。逆に高重力環境でマイナスGをかけた場合には体機能に重大な影響を生じせしめる。エーテル制御装置そのものの質量や構造力に問題が発生することになるであろう。ただしこれは機械的なエーテル技術である。

エーテル技術の最大の特性は具現性である。精神感応による運動そのものへの干渉。マザー・クラスタの火の使徒、ファレグ=アイヴスのエーテル特質は肉体戦闘具現に特化し、大気エーテル流の濃淡から浮力を得ることができる。彼女は筋力を鍛えているではなくイメージ力に特化しているのだ。高度なフォトン制御に匹敵する技術を得た事は、脳科学の分野においては奇跡的な事と言える。ヒト種の脳が自身の身体制御に限定してとは言え、因果演算 (マターコンピューティング) に近しい物理干渉を起こせるという事実は興味深い研究対象となりうるだろう。

pso20171224_152826_021.jpg

時間制御と重力の相関性

フローレンベルク・ブラックホール解とは、カー・ニューマン・ブラックホール解の発展したものであり、ブラックホール計量に対する定理である。軸対象定常解、宇宙検閲仮説、球対象の真空解、定常時空におけるブラックホールの制御技術。宇宙物理における環状ブラックホールに摂動を加え漸近的に平坦な時空でも裸の特異点が生じた事を観測し、フォトン素粒子に含まれるアカシックゲノムによって構成されたアカシックレコードそのものがアストラル光 (フォトン) のフラグメント整理を行う際に次元原点を中心にブラックホールを生成されることとなり、ここに【深淵なる闇】の負フォトンが憑依することで物理作用するD特性ブラックホール化してしまった。

超重力に突入するには同様の超重力の斥力を発生させながら1Gのマイナス差を作ることができれば同一重力場内の移動と等しく接近が可能である。しかしそのような無限の重力場を生成できるエネルギーは宇宙には存在しない。また神智学に近い存在のアカシックレコードに対して物理的な制御のみで接近するのは非常に危険である。フォトンが変異エーテルと相互作用を起こすことで認識できる世界となった「オメガ界」は、ブラックホールの中心に物理存在するわけではない。無限のエネルギー体の中の概念として存在しているのである。時間停止によってブラックホールを無効化して飛び込むと、フォトン体となったアルマは表現したがこれは科学的な正確さに欠ける。元虚空機関総長の著した「全知論」にも時間制御は因果演算による一側面にすぎないことが証明されている。全ての宇宙の記憶にアクセスする事は守護輝士を代表としたごく一部の変異フォトン特質をもったアークス等に限られてしまうのである。D因子波動をキャンセルしながら接近するにはエーテルの具現化特性も利用する必要がある。フォトン技術、エーテル技術、2つの技術の粋を結集し、シャオ、シエラ、アルマ、マトイによってわずか数日でオメガへの往来を達成しえるようになった技術を完成させた事実は、オラクル文明の超科学力の驚嘆すべき事柄である。

  • ファレグさんが超妄想力の権化というのも妄想設定ですか? --- タシー (2017/12/25 04:09:20)
    • 妄想力の権化ってw まあでもそうなんでしょう!たぶん初期はカマキリを脳内で巨大化させてシャドーしてたんだと思います。 --- アルノ (2017/12/25 04:47:24)

コメントを投稿するには画像の文字を半角数字で入力してください。

投稿済みコメントに返信する場合はコメントを選んでから投稿してください。


画像認証

  • 最終更新:2017-12-25 03:25:06

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード